単眼鏡を持って美術館へ行きましょう

2021-04-17

 皆さんは美術館にいく際、どんなものを持っていきますか?わたしはいつも単眼鏡を持っていきます。というか、カバンの中にいつも入ってます。今回は単眼鏡『モノキュラー』について軽くお話しします。

細部を見たい時、混雑している時

 単眼鏡は展示作品のディティールを見るのに適してます。繊細で緻密な描写の作品を見る時、マチエールの観察したい時、額縁の細工を観察したい時などに重宝します。また、会場が混雑している場合などは、作品に群がる人々の後ろからでもじっくり鑑賞できるので便利です。

美術鑑賞以外の使用ではルーペとしても活躍します。その際は逆さまにして覗き込んでください。小さくて読めない文字や、貴金属の表面なども見やすいです。

Vixen MULTI MONOCULAR / 4×12

 私が使っている単眼鏡は《Vixenの MULTI MONOCULAR / 4×12》です(4倍)。美術館などでは作品保護のために照明を落としていますから、明るく見える4倍が最適だと思います。

MULTI MONOCULAR には他に6倍と8倍があります。どれも美術品鑑賞に向いていますが、倍率が高くなればそれだけ単眼鏡は長くなります。また、若干ですが覗いた時の明るさが低くなってきます。

美術品鑑賞に最適な倍率、小さくて持ち運びが苦ではない、デザインもかっこいい、そのような点から私はこの Vixen MULTI MONOCULAR を購入し、2020年12月で4年の使用になります。

あと、フィルターを付けることをオススメします。私が付けているのは 《HAKUBA / MC LENS GUARD 27mm》というフィルターです。このフィルターを付けると付属のレンズキャップが使えなくなりますが、amazonで MULTI MONOCULAR を検索すれば、オススメにフィルターとレンズキャップが紹介されていますので安心です。最近では Vixen から《Vixen オプションパーツ マルチモノキュラー用 反射防止フィルター》も販売されているようです。

レンズには寿命があるでしょうから、フィルターを付けていても劣化は避けられないとは思います。でもなるべく長く使い続けたいですから、フィルターの装着はもちろん、使わない時はキャップを付けてホコリや汚れを避けたりすることも大事です。

選ぶ時には条件を

 Vixen MULTI MONOCULAR 以外にも同じ用途の単眼鏡はいろいろあります。値段も安価なものから高価なものまでありますし、デザインも一定ではありません。購入の際は、用途、値段、デザインなどの条件である程度絞り込んで、実物を見に行くことをオススメします

私が単眼鏡を購入の際、『とにかくきれいに見えるもの』というザックリとした条件で探し始めたので、最終的に候補で残ったのが《Vixen MULTI MONOCULARNIKON》と《NIKON モノキュラーHG 5×15D》という価格差のある二つになってしまいました。

  • Vixen MULTI MONOCULAR はメーカー希望小売価格 ¥9,500(税抜)【Vixenオンラインストアだと ¥6,844(税込)】
  • NIKON モノキュラーHG 5×15Dは ¥23,000(税抜)

購入前に何度も店舗へ見に行って、二つを覗き比べ感じたのは、NIKONの方が倍率も高いし明るい、という点でした。MULTI MONOCULAR も明るくクリアですが、モノキュラーHG 5×15Dの方が上を行ってましたのでとても悩みました。

最終的には値段と見た目で Vixen MULTI MONOCULAR に決めました。初めから条件に値段とデザインを加えておけば長く悩むことは無かったと思います。

最後に

 単眼鏡での鑑賞は、あくまでも「もっと細かい所まで見たい」という作品にのみ使用するのがいいと思います。やはり作品鑑賞は、肉眼でその全体を見ることが重要であって、部分は二の次ですから。作家は部分より全体の見え方を気にしますので、ぜひ全体を見てやってください。