なつかしいイエナ書店
こんにちは、OKUAKI STUDIO です。みなさまは「銀座百点」という月刊の小冊子をご存知ですか?わたくしはいつも東銀座の安田松慶堂さんでいただいております。
銀座百点
先日お線香を買いに、とてつもなく久しぶりに安田松慶堂さんに伺って(お店が移転していたことも知らなかったくらい久しぶりでした)、6月号、7月号、8月号、9月号と頂戴いたしました。いつもありがとうございます。

現在連載中の「仏事とわれがたり」は、安田松慶堂社長さんが監修する読みものなのです。うっすら知ってはいるけれど、はっきりは知らない仏事のあれこれを、社長さんと銀座をふらつく三人娘の会話という形で紹介しています。
イエナ書店
帰りの電車内で社長さんの連載を読み終え、さて次は何を読もうかと9月号の目次を開いたところ、「イエナのブックカバー」というエッセイに目が止まりました。
「イエナ、よく行ったな〜」
銀座へ行くと必ず立ち寄っていたイエナ書店、晴海通り沿いにあったのですが姿を消したのはいつだったのでしょう。わたくしはここで様々な画集を立ち読み(立ち見)しておりました。浪人時代、大学生時代、気に入った画集が見つかっても易々とレジには持っていけませんでしたが、とにかく頻繁に訪れていました。
本屋さんからしたら「また来た」って感じだったと思いますが、知らない作家の作品を見たかった(探したかった)んですよね。イエナには画集だけでなく、海外の美術雑誌も売っておりました。それも見て見て見まくっていたので、飽きることはなかったです。他にも池袋の アール・ヴィヴァン によく行きました。あと謎の ART&BOOKS とか 嶋田洋書 も行ったな~。
絵画に対して貪欲で一生懸命だったころのわたくしのことを、銀座百点の中の “イエナ" という文字が思い出させてくれました。「頑張ってたな〜、わたくし」あの頃と同じ電車に揺られながら、うっとり時間を満喫したのでした。
開墾地

銀座百点のエッセイ「イエナのブックカバー」は、グレゴリー・ケズナジャットさんという作家によるものでした。
アメリカの高校生だったケズナジャットさんは、初めての日本旅行で銀座を訪れたそうです。そしてイエナ書店で日本語勉強のための本を二冊お買い上げ。「ブックカバーをお付けしますか?」の問いに「はい、お願いします。」とお返事。そして緑色の紙カバーを付けてもらった、と綴られておりました。
”イエナ書店に若い頃の思い出を持っている” という共通点に親しみを感じ、この感覚が薄らぐ前に彼の著書を読むべきだと思いました。立ち寄った紀伊國屋書店には「開墾地」と「トラジェクトリー」の二冊が並んでおりました。
わたくしは最寄りの駅までの路線に乗り込み「開墾地」を読み始めたのでした。
ド・スタールの画集
そうそう、なつかしのイエナ書店では “立ち見" するだけではなく、何冊か画集を購入したことがあります。それは、なるべく安くて心の底から「欲しい!」と思ったものでした。買うか買わないかひたすら考え抜いた末、わたくしのコレクションになった画集です。
「イエナで買ったのはどれだっけ?」と我が家に並ぶ画集をあれこれ引き出し鑑賞していたところ、"JENA" のロゴがプリントされた価格シールを背表紙に付けた一冊を見つけました。

3290円!ニコラ・ド・スタールのハードカバーの画集です。100ページもない薄めの本で、たしか浪人してるときに奮発したんだと思います。何度も何度も見返した記憶があります。

銀座百点→イエナ書店→グレゴリー・ケズナジャットさん→ニコラ・ド・スタール、という流れの中にゆらゆらと漂った数日だったのです。ありがとう、銀座百点。






