言葉や文章から発想して絵を描く

 こんにちは OKUAKI STUDIO です。

9月に突入しました!暑い8月が終わり、これからはどんどん過ごしやすくなります。お日様の高さも低くなってきてますし、そろそろ外でお仕事するのも良さそうです。木陰をみつけて、お仕事道具を広げて、時々本も読みたいですね。

 読書といえば、わたくしはずいぶんと大人になってから本を読むようになりました。今でも得意ではありません。一冊読み切るのにものすごく時間がかかります。興味深い内容であればあるほど時間がかかってしまいます。時間がかかるのには理由があります。たぶん絵を描く人の多くがそうだと思いますが、文章から視覚的な像を巡らせてしまうからなのです。

せっかく頭脳に像が浮かぶのだから「それを描かない手はない!」のですが、さすがに読書毎に描く気は起こらず…。でも、たまに描くこともあります。

いただいた本を読んで

 昨年描いた小さな絵。アクリル絵具を使って描きました。せっかくなのでこのブログでみなさんに見ていただこうと思います。

これらはある本を読んでその文章や言葉からイメージしたもので、作品というよりわたくしの中ではドローイングに近い存在です。

奥秋由美(OKUAKI STUDIO)の絵画作品
“夢中”
奥秋由美(OKUAKI STUDIO)の絵画作品
“白いページに何を描く?”
奥秋由美(OKUAKI STUDIO)の絵画作品
“自灯明”
奥秋由美(OKUAKI STUDIO)の絵画作品
“手の中の宇宙”
奥秋由美(OKUAKI STUDIO)の絵画作品
“クロノスとカイロス”
奥秋由美(OKUAKI STUDIO)の絵画作品
“いただきます”
奥秋由美(OKUAKI STUDIO)の絵画作品
“あたえるよろこび”
奥秋由美(OKUAKI STUDIO)の絵画作品
“あるがままにいきる”

 昨年のこと。母の一周忌の際、お世話になっている石毛泰道住職から「読んでみて!」と、一冊の本をいただきました。本のタイトルは《70歳からの禅の教え》、著者はご住職です。これらの絵はその本から発想したものなのです。わたくしはまだ70歳になっておりませんが、とっても興味深く読ませていただいたのを思い出します。

何度も読んで

 本をいただいた時、母が亡くなって一年経っていた訳ですが、まだ何かに没頭することはできませんでした。絵を描くことも、絵を見ることも、本を読むことも、出かけることさえ以前と比べたらとんでもなく少なくなっていました。

ところが、いただいた本を読んでいたら、そのページの余白に鉛筆でぐりぐりとドローイングし、画像で紹介させていただいた数枚の絵を描くことができたのです。さすがご住職です。わたくしがまだ悲しみに暮れていることを読み取り、仕事に没頭するきっかけをくださったのだと思います。

奥秋由美(OKUAKI STUDIO)の絵画作品
“気づき”

 そしてこの夏の某日、母の三回忌でした。お経の後にご住職がお話しになったのは “脚下照顧” について。わたくしは昨年描いた絵のことを思い出しました。脚下照顧からイメージして描いたものもあったからです。それが上の画像、“気づき” なのです。

 今またこの本を読んでいます。新たなイメージを巡らせて、新たな絵を描いてみようと思います。